風凛華斬におけるノルマの使途につきまして
(2022年11月7日更新)
風凛華斬では、いわゆるチケットノルマを設定しています。
チケットノルマによる売り上げの使途、設定している理由についてお話します。
【要点】
・ノルマ設定は、
①公演運営費用を賄うため
②集客という出演者の仕事を公平にするため
・チケット販売の収益はすべて公演運営に使い、劇団員は私的な収益を得ない。
・チケット代を上げないのは、お客様に対して「この公演を品物として買えるか」「幅広い方におすすめしやすくするため」
・キャストの負担減のために劇団員が無償で働きます。
以上を、以下にて詳しくご説明します。
◇◆チケットノルマの定義
①各キャストに販売目標枚数を設定する。
②枚数を突破したら、条件に応じてチケット代の一部を返還する(いわゆるチケットバック)
③ノルマに満たない場合、ノルマ枚数分の金額を劇団へ納入していただく。
◇◆チケットノルマ設定の理由
風凛華斬では
キャスト人数×20枚
で得られる金額で公演の必要経費がカバーできるようにチケット代金を設定しています。
全体の売り上げ枚数が目標枚数に到達すれば、
赤字(ここでは、別途劇団員が個人の財布から補填をすること)を出さずに公演を千秋楽まで行うことができます。
ただ、一部のキャストが非常に多くを売り、
他のキャストが全く売らない、というのは不公平感につながることから、
集客面での負担を公平にするためにノルマを設定しています。
そのため、目標を突破した方にはチケットバック、
満たなかった方には金銭的な負担をお願いします。
◇◆ノルマの計算方法
役者の活躍の方法が多岐にわたるようになり、
首都圏にお客様がいらっしゃる/地方からインターネットで応援していただいている
…等、集客の手段は多様です。
ノルマは枚数にて計算をします。
配信チケットは劇場チケットよりも安価に設定しますが、
劇場観劇チケットを20枚でも、配信チケットを20枚でも、
それぞれ10枚ずつでも、一律「ノルマを満たした」と扱います。
ご自身に合った方法でお客様にPRをしていただきます。
◇◆チケット販売による収益の用途
チケット代×販売枚数は主に以下の目的に使用されます。
・劇場費、スタッフ技術費、ケータリング費用
・小道具、大道具の材料費、運搬車両費
・フライヤー、パンフレットのイラストレーター謝礼、印刷費用
・感染症対策で必要となる備品の費用
…などに充てられます。
余剰が出た場合は、次回公演の劇場予約費用(頭金)になります。
今回の公演の劇場予約費用は、前回の公演にて余剰となった費用から支払っています。
また、劇団員が余剰から個人的な収益(給与を支払われたり、山分けをしたり)を得ることはありません。
劇団員も、外部からの出演者の方と同じ条件でノルマを負担し、
目標を突破すればバック金があり、目標に満たなければノルマ金を支払っています。
最終的な収益・出費の状況は千秋楽後の集計となりますが、
ご希望の出演者様には収支の資料をお見せすることも可能です。
◇◆チケット代をなぜ上げないのか
本公演のチケット代は2800円(基本価格、別途割引制度あり)です。
「チケット代を上げればノルマは必要ないのに…」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
これは、お見せする演目に対しての消費者感覚、他の娯楽との比較、金銭に対する世相を踏まえて、
お客様が
「特定の顧客が、応援している売れない役者に恵む感覚」ではなく
「消費者として、この商品を買うか否か」という判断基準になっていただき、幅広い層へお売りするための選択です。
作品を通してキャストを知っていただき、新たにファンになっていただくためには、今回見てくださる方だけでなく、次回も見てくださる方に見つけていただかなくてはなりません。
自分の普段のお買い物を振り返って、この金額でこのお芝居を見に行くか、と考えたときに、
消費行動の選択肢に入る金額を設定しなくてはならないと考えています。
◇◆少しでも出演者の負担を減らすために劇団員が行うこと
とはいえ、劇団は「公演にご協力いただく」という立場です。
出演者の方の金銭的な負担を軽減するため、出演をしながら
・外注する作業を劇団員がプライベートの時間に行う。
→公演で発生する必要経費を少しでも削る
・物販を行い、出演者の方へ還元できる金銭を増やす
→グッズの準備にかかる作業、企画作業を劇団員で負担。
などを無償で行い、
演劇以外の部分で出演者の方の負担を少しでもお返しできるものを増やせるように努めます。
※例…以下のような内容を行っています(2022.11現在)
・制作(お客様の問い合わせ窓口対応、顧客リスト作成、WEB広報)
・舞台の設計、資材手配
・発行物(フライヤー、パンフレット等)の一部デザイン担当
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以上が、風凛華斬のノルマに対する考え、ノルマを設定している理由です。